酵素を普段の食生活に採り入れることは、ダイエットにも役立ちます。
その理由は体内の酵素が増えることで、食物の消化力や体の隅々に溜まっている毒素や余剰物に対する解毒力が高まり、新陳代謝も活性化されていくからです。代謝の能力が上がれば、体内の脂肪も燃焼されやすくなるため、健康的に痩せることが出来るのです。
生野菜や果物、発酵食、酵素サプリメントなどから酵素を効果的に摂る生活習慣をもつということは、何よりもまず、免疫力の向上をはじめ、病気になりにくい健やかな人生を実現し、いつまでもそれを持続させることが目的です。そしてその結果がダイエットにも成功にもつながっていきます。
つまり、自分がいつまでも若々しくいきいきと活動できるようなからだの状態があれば、その結果自分にとってベストな体重へと自然に痩せていくことにもなるので、それ以上は無理に体重を減らす必要はないのです。
わたしたちの体内において代謝や消化、解毒の働きをしている酵素の存在は、ダイエットを助ける役割を果たしてくれます。消化の働きをする食物酵素が豊富に含まれている新鮮な野菜や果物、発酵食などを普段から積極的に摂るようにすれば、体内での食物の消化が活性化されますし、そのことによって体内の酵素に余裕が出来、代謝の働きも活発になります。
(酵素の種類と働きについてはこちらのページを参考にしてください)。
しかし、食事から酵素を摂り入れる際には、いくつかの注意点があります。
酵素を補充しようとして、ただ闇雲に酵素が含まれた食品の大量摂取を試みたとしても、胃腸に負担がかかるうえ、酵素を補充するどころか、反対に浪費してしまうことになってしまいますので、そのようなことはなるべく避けてください。
(詳しくは「酵素の効果的な摂り方」のページを参照してください)
また、食事や酵素サプリメントから酵素を補充したからといって安心し、いつもと変わらない高脂肪・高たんぱくの食生活を行ってしまえば、酵素が消化を助けてそれ以上太らないようにしてくれることはあっても、痩せることにはつながりません。
健康的に痩せていくには、酵素を摂取すると同時に、普段から少食を心がけたり、食事の栄養バランスを整えたりすることが重要です。
たとえ少食であっても、バランスの良い栄養素の摂り方をすれば、からだは十分に満足するものなのです。そして、その習慣を繰り返すと、無理にたくさん食べなくても満たされる体質へと次第に変化していきます。
また、ウォーキングや軽いランニングなど行うことのほか、規則正しい生活を送ったり、過剰なストレスが感じるような環境を避け、精神面においても健やかさを感じたりすることも大切なのです。
(詳細については「酵素の働きを良くする生活習慣」のページを参照してください)
ところで、自分の体調を悪化させる不健康な太り方とは、どのような状態なのでしょうか?
実は健康的ではない太り方とは、糖質・たんぱく質・脂質の三大栄養素のいずれかが体内に過剰に溜まってしまっていることだと考えられます。
この三大栄養素がきちんと分解・消化されず、体内に残留物として停滞していることこそ、太ってしまう大きな原因なのです。
しかし、その原因はどこからやってくるのかをよく考えてみますと、一人一人の食べ過ぎの原因だけではなく、近年の食生活の変化も関与していると思われます。
普段から食事によって摂り入れられる糖質・たんぱく質・脂質の三大栄養素は、量が過剰だというだけではなく、ショ糖(砂糖)、動物性たんぱく質、トランス脂肪酸など、体内で非常に消化しにくい性質のものに変化してきています。
毎日の食生活のなかで加工食品や肉食を口にする割合が増えたため、それらの消化の悪い三大栄養素が体内に摂りこまれる機会が多くなってしまったのです。
体内に多く摂り入れられるようになった三大栄養素
そしてショ糖の摂り過ぎは糖尿病、動物性たんぱく質はアレルギー、質の悪い油は肥満症といったように、生活習慣病の原因にもなってしまうため、日頃から注意することが必要です。
それ以外にも、適度に糖質制限を行なったり、腸内環境を改善したりすることも、酵素ダイエットを成功させるためには非常に大切になってきます。
参考文献
新谷弘実 『病気にならない生き方 ミラクルエンザイムが寿命を決める』 サンマーク出版
新谷弘実 『病気にならない生き方2 実践編』 サンマーク出版
鶴見隆史 『「酵素」が免疫力を上げる! 病気にならない体を作る、酵素の力』 永岡書店
ディッキー・フュラー 竹内進一郎訳 『病気を癒し、老化を防ぐ酵素の治癒力』 現代書林
南清貴 『究極の食』 講談社インターナショナル