酵素の糖尿病改善効果

体内の酵素を増やすことは糖尿病の改善に効果的だと思われます。その理由は、酵素には血流を改善する働きがあるからです。

 

近年、糖尿病(2型)に悩まされる方は増加の一途をたどっていますが、その原因としては、まず、白砂糖や異性化糖をはじめとした糖質の摂り過ぎや食パンや白米など、血糖値を急激に上げやすい食品を食べる機会が多くなったことが挙げられます。

 

2型の糖尿病は、中性脂肪の溜まりすぎによってインスリンがきちんと働けなくなることで、血糖値が下がらず、血液が高血糖のためにドロドロになる病気のことです。

 

また、血液中の糖分である血糖が増えすぎると、その血糖はトゲのような突起物がある糖毒(glucose spike)に変わり、血管や神経を傷つけて目の病気や腎臓の病気など、様々な合併症をもたらしてしまうのです

 

糖尿病で怖いのはこの合併症だと言われています。

 

 

酵素の血液をサラサラにする働きが糖尿病を改善する

 

しかし酵素にはドロドロになった血液をサラサラにする働きがあるため、体内の酵素を増やすことで糖尿病を改善することが出来ると考えられます。

 

酵素栄養学の第一人者である鶴見隆史氏は、このことに関して、『酵素の謎』のなかで以下のように述べています。

 

 (略)血漿内が高タンパク状態になったり、酸化油脂などの悪い油や糖化タンパク(ショ糖とタンパク質がくっついたもの)が増えると、もともとはバラバラではなくてはいけない赤血球の間にそれらの物質が入り込み、糊の役目をして、コインのようにつなげてしまいます。これをルロー(連銭形成)といいますが、赤血球は2個つながっただけでも極細血管には入れません。

(中略)

 

 この赤血球のルローをほどく力は、酵素にしかありません。この仕事をするのは代謝酵素ですが、食物繊維も体内で吸収され、血中でルローをほどきます。

 

鶴見隆史 『酵素の謎―なぜ病気を防ぎ、寿命を延ばすのか』 p121~122

 

つまり、ショ糖とタンパク質が結合した糖化タンパクや酸化油脂などが赤血球同士をくっつけ、毛細血管に入れなくするのを、酵素は防いでくれるのです。

 

また、鶴見氏は赤血球が球状になり、「アキャンソサイト」が出来ると、血液がドロドロになってしまうと述べています。そうなると、毛細血管の血流である「微小循環」が悪化し、様々な病気の原因になるといいます。

 

 

そして、「微小循環を良くする唯一の方法・方策は酵素の入った食事を摂るに尽きます。その酵素の入った食事とは「生」のものと「発酵物」です」と述べています。

 

したがって、生の野菜や果物、発酵食品といった、酵素がたっぷりの食事を摂るようにし、体内酵素や食物酵素をからだのなかに増やすようにすることが、血液をサラサラにし、糖尿病や糖尿病の合併症を防ぐことにつながっていくのだと考えられるのです。

 

特にたんぱく質分解酵素のプロテアーゼは、ドロドロになった血液を元に戻すのに効果を発揮するとされています。

 

またプロテアーゼが含まれた酵素サプリメントを利用することも、糖尿病の改善に役立ちます。

 

 

もちろん、その際は、酵素の働きを阻害し、体内の酵素を大量に消耗する原因になる、白砂糖や食品添加物、トランス脂肪酸などが含まれた加工食品やファーストフードを食べるのは、なるべく控えなければなりません。

 

さらに、血糖値を急激に上げる高GI値の食品にも気をつけなければなりませんし、糖尿病を改善していくには、果糖ブドウ糖液糖などの糖分が含まれている酵素ドリンクなどにも注意が必要です。

酵素で糖尿病改善